HDRiな生活

HDR(ハイダイナミックレンジ)写真の連載。ストックフォトでカメラ機材代の捻出を目論む。


APS-C機とフルサイズ機の違いについて

HDR(ハイダイナミックレンジ)APS-C機とフルサイズ機の違いについて

カメラ:D700、 レンズ:Nikkor AF-S Micro 60mm F2.8G ED、ISO:200、絞り優先、ブラケット:-2〜+2、ホワイトバランス:オート

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意外にデジイチユーザーも気付いていないことがある、APS-C機とフルサイズ機の違いを、自戒を込めてまとめてみた。

APS-Cとフルサイズってそもそもなんなの?
撮像素子のサイズ規格の通称のこと。撮像素子とは、フィルムでいう感光する茶色い部分。APS-Cは、16.7mm×23.4mm前後、フルサイズは24mm×36mm前後の大きさになっている。
それぞれの主な特徴はナニ?
APS-C
  • 小型・軽量性に優れている
  • それに伴うコストダウン
フルサイズ
  • ボケの諧調が豊か
  • 焦点距離の短いレンズでも歪みが小さい(レンズの性質にもよる)
  • 受光面積が大きいために、感度に優れている(画素数にもよる)

レンズの命名規則・写り方

APS-Cレンズは、Nikonは「DX」、Sigmaは「DC」と入っています。APS-C機からフルサイズ機にステップアップした際に、これに気付いていないとかなり悲惨な目に遭う。

それぞれの写り方の違いを図解すると、下図のようになります。


同じ焦点距離のレンズを使用した場合、大きな青い円がフルサイズレンズの、小さな赤い円がAPS-Cレンズのイメージサークルです。

レンズの焦点距離(20mmとか、24-120mmなど)は、フルサイズ機を基準として作られていますので、例えば同じ20mmでも、「APS-Cレンズ+APS-C機」と「フルサイズレンズ+フルサイズ機」では、写る範囲が違います。同じ焦点距離のレンズを用いた場合、APS-C機の写真のほうが画角が狭く仕上がります

違うのはそこだけでもないんですが、より詳細に興味のある方は文末にwikiのリンクを張ったので、そちらをどうぞ。

余談、「ボケ」を積極的に写真に導入したのは日本人で、そのまま英語(bokeh)となって使用されているとのこと。確かに日本人は印象コントラストの構成が西洋とはちょっと違うからなぁと納得。

参照wikipedia

撮影環境・雑多品

Adobe Lightroom

raw 撮影 → wb 微調整 → jpg 書き出し、のフローに必要不可欠。ストック写真のレタッチにも最強のパフォーマンスを発揮する Lightroom。コスパもとてもいい。

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コメント: 12

jpskenn 

フルサイズの特長として、
>>焦点距離の短いレンズでも歪みが小さい(レンズの性質にもよる)
とありますが、いまいちよくわかりません。
同じレンズを使った場合、APS-Cはレンズ中央部がイメージサークルとなり、周辺部まで使うフルサイズよりも歪みは少なく有利だと思うのです。

ここで言う焦点距離は見かけ上の画角を合わせた35mm換算焦点距離のことでしょうか?(フルの35mm vs. APS-Cの24mmで歪みを比べる)
もしそうなら、歪みの程度はレンズの性能依存ですし、映像素子の違いで歪みが増減するわけではないですね。

広角レンズ / 広角撮影に関しては、
・APS-Cでフルサイズと同じ画角を得るためには、より焦点距離を短くする必要があるので、レンズ自体の歪みが増える傾向がある。
・フルサイズで広角なレンズもAPS-Cだとそれほど広角に写らない。
・APS-C用の広角レンズが売られていない(Nikonだと一番広角な単焦点レンズにAi AF Nikkor ED 14mm F2.8Dがあるが、フルでは14mmが撮れるが、APS-Cだと14mmは撮れない。)
などの理由で、フルサイズの方が広角撮影に有利と考えられているのだと思います。

Toshiro 

>jpskennさん
はじめまして、ご指摘・補足説明ありがとうございます。

>>焦点距離の短いレンズでも歪みが小さい(レンズの性質にもよる)

これは、「見かけ上の画角」という前提のもとの言及でした。例えば「30mmフルサイズレンズ+フルサイズ機」と「20mmAPS-Cレンズ+APS-C機」で同じ絵面を撮影した場合、前者の方が歪みが小さい、という事です。

>>撮像素子の違いで歪みが増減するわけではないですね。

これに関してはどうでしょう?極論、1mx1mの撮像素子と1cmx1cmの撮像素子で比べ、レンズ径に束縛がある場合、同じ絵面を写真に収める場合、前者の方が歪みが小さくなると思いますが、私の認識が間違っていますでしょうか。。。


>>APS-Cでフルサイズと同じ画角を得るためには、より焦点距離を短くする必要があるので、レンズ自体の歪みが増える傾向がある。

おっしゃるとおりです。とても分かりやすい説明ありがとうございます。

まだ至らぬ事ばかりですが、今後も宜しくおつきあいくださいませ。

shockatz 

HDRiな生活さんにしつも~ん
D700とD40で、ノイズの乗り方はだいぶ違うでしょうか?
雑誌のヨイショ記事あてになりません。毎夜、1分以上シャッターを開いている人なら真相をご存知かと。
「画素数にもよる」という表現がビミョーで。

jpskenn 

>HDRiな生活さん(Toshiroさんと呼んだ方がいいのかな?でも、なんか変な気分(笑))

自分、ちょっと話を取り違えているような気がしてきました。
この「歪み」っていうのは、
a)糸巻きとか樽型とかの湾曲を意味するディストーション
b)ビルを見上げて撮影したときに上部がすぼまったようにデフォルメされる、遠近感, パースペクティブ
のどちらの意味でしょうか?(それともこれ以外?)
最初のレスでは、a)と考えて書いております。

b)の場合ですが、1)30mm+フルサイズと、2)20mm+APS-C(1.5Xのもの)を比べてみます。
撮影位置を固定し(三脚を固定してカメラを付け替える)、それぞれで撮影しても、1と2の遠近感はまったく同じに写るはずです。
違うのはボケの具合です。(フルサイズの方がボケが多い)
なぜ同じ遠近感かの説明がちょっとやりにくいのですが…
どう言えばいいのかな…
画角が同じなら遠近感は同じというのを説明する方法がわからないです。

とりあえず、自分も気になったので実験してみました。
http://picasaweb.google.co.jp/kkeennnn/CFbOcI#
実験1:
 フルサイズ:Nikon FM + 50mm のファインダーをコンデジで撮影(視野率93%)
 APS-C:Nikon D80 + 35mm
実験2:
 フルサイズ:Nikon FM + 35mm のファインダーをコンデジで撮影(視野率93%)
 APS-C:Nikon D80 + 24mm
三脚を固定して撮影。
やっつけ仕事なので、多少(?)構図にズレがありますが、
手前の扉→写真が貼ってある壁→右下の箱→椅子
の遠近感が同じというのはわかると思います。

長々と書きましたが、また違うことを書いてたらどうしよう…

Toshiro 

>shockatzさん
はい、ノイズですが、D40とD700では、ほとんど変わりません。ましてやweb上のdpiでは目視確認できません。ですが、ISO800以上にすると気持ちD700のが少ないです。

単純に、撮像素子面積が1.6倍、画素数が2倍になっているワケですから、ひとつの素子あたりの受光量に関しては、D40の方に分があります。ただ、100%サイズで現像することがなく、web閲覧サイズまで落とし込むと、相対的にD700に分があるのは間違いなさそうですね。

あと、まだ試してませんが、14bitRAW撮影が可能なので、それがどこまで使えるかな、というところです。

生憎、手元にはもうD700しかありませんので、もう比較はできません。。。

Toshiro 

>jpskennさん
いえいえ、ご指摘の部分、あってますよ。a)のディストーションです。それから、参考写真ありがとうございました!

b)の場合ですが、遠近感に関しては明瞭に理解できました。同じですね。
コレが超広角のケース、例えばフルの15mm、ASP-Cの10mmだと、同じ絵面でも左右の歪み(ディストーション)が変わってきますよね?

あぁ、なんかややこしくなってきたw

はじめまして!! 

潤と言います!!僕も写真を撮っています!!ストックフォトアフィリエイトに関する事を読ませていただきました!ありがとうございます!!一つ質問させて欲しいのですが、RGBでなくてsRGBだと駄目なんですよね?変換の仕方はありますか? よかったら教えてください! 宜しく御願いいたします!!!

jpskenn 

>HDRiさん
あ、a)で合ってましたか。長々とズレたレス書いて申し訳ない。

a)の場合、
見かけ上の画角を同じになるようにしたときは、焦点距離が短い(広角な)レンズの方が歪曲が増えますので、焦点距離が長いレンズを使うフルの方が有利になりますね。

自分は同じレンズをフルとAPS-Cで使ったときのことを書いておりました。
何を基準にして歪曲が増減するのかを少し取り違えていたようです。

>>コレが超広角のケース、例えばフルの15mm、ASP-Cの10mmだと、同じ絵面でも左右の歪み(ディストーション)が変わってきますよね?
そうですね、遠近感はまったく同じです(撮れる写真は同じ)が、周辺部の歪曲は変わりますね。
今回ネットでいろいろと調べてみたんですが、APS-C+10mm(Sigma 10-20mm)と、フルの14mm(Nikon 14-24mmや14mm単焦点)の歪曲を比較した場合、フルサイズの方に圧倒的な有利さがあるようには思えませんでした(多少は良さそう)。
どのレンズも広角では歪曲があり、結局どっちも同じくらいの歪曲になりそうでした。
フォーサーズ(2x)vs. フルサイズや、コンパクトデジカメ vs. フルサイズなら、もっとアドバンテージは広がると思います。

結局はレンズの性能依存になっちゃいますね。
Sigma 10-20mmが、完全に歪みの無いレンズなら優勝ですが、そう簡単にはいきません(^^;

# 「フルサイズで歪曲が減る?んんっ!?」ということで書込み致しましたが、どうやら違うということで安心致しました。

Toshiro 

>潤さん
はじめまして、ストックフォトアフィリエイト張り切ってますね!写真の腕も上がるので、凄くオススメします。

で、RGBとsRGBの違いですが、私は気にしたことはありません。要はweb上での統制がとれたものかどうか、という認識しかありませんが。

カメラの撮影モードはAdobe RGB→Lightroom現像→Photoshopの流れでjpgを作ってますが、そのフローの中で「sRGBに変換」という選択肢がないもので、特に気にしなくてもいいところだとは思いますが、カメラから直のjpgのクオリティでは、まず審査に通らない(又は売れない)と思います。

不明な点などがありましたら、またご質問ください。

ではでは~。

鹿 

サンワはウチの近くですね。

Toshiro 

>鹿さん

深夜のサンワが綺麗で、足を止めました。あの辺りは寺・神社もたくさんあるし、いいですね。

また近日徘徊しますので、どうぞお楽しみに。

名無し 

画角が1.6倍になるからといって画素面積も1.6倍になるってのは間違いですよ。
正しくはその自乗なんですけどね。
とするとD700のほうが若干一画素辺りの受光量が大きいことになります。

まぁ、D700持ってるならDXクロップで何万画素になるかわかるでしょうから今更でしょうけど。