ヱヴァンゲリヲン「破」の空の描写と焦点距離が面白い
カメラ:D700、 レンズ:SIGMA 20mm F1.8 EX DG、ISO:200、絞り優先、ブラケット:-2〜+2、ホワイトバランス:オート
デリダや聖書は読んだ事ないですが、ヱヴァンゲリヲン、空の描写・景色の画角が多様で、面白かった点を。
思い切った焦点距離
極端に画角の違うカットを組み合わせたモンタージュは、映画としての統一感を時に危うくします。その理由からか、普通のアニメでは、大体20〜60mmくらいの画角(35mm換算)を使用しているものがほとんどです。が、エヴァ、時に300mm或は600mmくらいのカットをバシバシ入れ込み、近未来の世界と日本の景観を違和感なく馴染ませているところがウマい、面白い。
以前見た庵野監督のスナップの構図が、そこかしこに見られる。電柱もしっかりとアクセントに挟んでいる。
現実の空、雲をしっかり捉えた上でのアニメーション
多くのアニメの空は、雲が一様に流れるのが普通。ところがエヴァの空はきっちり雲をレイヤーとして捉え、それぞれが独自の速度で空を動いている。また、帯状の雲、モコモコな雲、間の雲をすべて意識的に描き分け、動かしている。下の最近低速度撮影の雲を見ると分かりやすいと思う。
総じて、手抜きがない。これでもかという作り込み。日本人で良かったなぁ(母国語で理解できる)と思えるアニメーションでした。まだ見た事がない方は是非映画館へ。カメラの視点を見るだけでも相当面白いです。
おまけ
庵野秀明監督のペーパーアニメーション。このころからミサイル大好きだったのね。
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